救護施設で働く人

生活保護では、居宅保護を原則としていますが、救護施設(保護施設)という施設が設けられています。 なぜならば、住まいや生活に課題を抱えている方の中にはアパートなど住む場所があっても、それだけでは社会生活を送るのが困難があり、 施設入所による支援が必要な場合があるからです。救護施設では様ざまな人が働き、事業を展開し入所者の生活を支えています。 このコーナーではその支援の仕組みをそこで働く人を通じてご紹介していきます。

人として尊重され、
一人ひとりの満ち足りた生活を築きます
静心寮

ミーさん

北海道 静心寮 30年
職種:介護職

1日のスケジュール
9:00 出勤・朝礼・ミーティング
9:15 検温・整容・清掃・入浴介助他
11:25 昼食準備・食事介助
12:35 昼休憩
13:30 ラジオ体操・散歩・入浴介助
14:00 嗜好品提供・クラブ活動他
16:30 ミーティング
16:45 夕食準備
17:15 退勤

個別支援の活用
生活環境の整備と傾聴の姿勢

コロナ禍の中、今は毎朝の検温と共に警戒ステージ4になってからは利用者のマスク交換も行う事になりました。
声掛けしながら体調をチェック、また施設内の消毒も1日2回換気をしながら行っています。その他廊下やトイレの清掃、曜日によっては午前中に一般入浴を行います。入浴においては危険が無いように見守りと、洗体洗髪の不十分な方のお手伝い、水分の提供や爪切り等を行います。昼食時間では自力での配膳ができない方の配膳等と介助が必要な方の食事介助、見守りを行います。午後には入浴日に機械浴の介助を行い、その他の曜日には体操や散歩、クラブ活動などの余暇活動を行います。その他にもリハビリや居室の整理など利用者さん個々に合わせた支援(個別支援計画に基づき)を行います。
また、嗜好品の提供や私物の購入、お小遣いなどの金銭管理など細かい支援は多々ありますが、利用者さんのお話を聞きコミュニケーションを図ることにより、少しでもより良い関係が構築されるよう努めることが、私達介護職員の一番大切な役割だと思っています。

信頼関係の構築と心に寄り添った支援を目指して

居宅生活より入所されたAさん。
依存心が強く心細くなると誰かに頼りたくなるようで、居宅時代には度々救急車を呼ぶ事もあったとのことでした。
入所されてからは施設になじもうと努力され、杖を突きながらでも掃除当番や体操散歩に参加し、ヘビースモーカーを返上し禁煙にも成功されました。 皆でショッピングや食事に行く事を楽しみに生活されていました。
そんなAさんに大きな病気が見つかりました。 難しい治療を受け入れていかなければなりません。 精神的に落ち込んだ様子も見られておりましたが、職員が常に側に居て話ができる事が嬉しいと話すAさん。 職員に話をする事によって不安が軽減され、気持ちが落ち着く様子が感じられます。
前向きに治療に励もうとされていますので、少しでも苦痛や不安が軽減されるように心に寄り添った支援を行っていきたいと思います。

静心寮
職場の仲間たち